新しい出発 これからのぴゅあハム

31 8月

さてさて僕が戻ってきて、そろそろ一年が経ちます。

ぴゅあハムが大きく変わろうとするきっかけには、こんなことがありました。

それでは、はじまり、はじまり〜

<工場長倒れる>

2009年正月明け、「風邪ひいたみたいなんだけど、ごはん食べられないんだ」と連絡が入り、ほとんど仕事を休んだことが無い人が休みを取りました。ここ1年ぐらい糖尿病の食事療法や運動療法で「大分痩せたねー」などと話してはいましたが健康管理には気をつけていました。ところがその後あっという間に体調が悪くなり、3月16日には帰らぬ人となりました。

工場長の吉田はぴゅあハムの創設期からモノづくり一筋、ぴゅあハムの屋台骨を支えてきました。

亡くなる1年ほど前からそろそろ後進も育てなくては、絶品の無添加ハムを造るんだと意気込んでいました。2008年の冬ギフトには自身の名前と番号を入れた絶対の自信作の無添加ロースハムとベーコンが販売されました。湘南ぴゅあの顔に、日本の無添加ハムの顔になるようなハム・ベーコンができたと確信した矢先でした。

<新しい工場長>

今から約20年前、北海道で養豚や畜産加工を営む古くからの知り合いから、畜肉加工の研修をさせて欲しいと頼まれ研修生としてやってきたのが現工場長の佐々木繁工場長です。二十歳になったばかりの、無口な初々しい青年でした。研修を終え北海道に一旦帰りましたが、新工場が稼動した年に縁あってぴゅあハムに戻ってきました。その後は前工場長の右腕として工場を取り仕切り、亡くなられた後は工場長としてぴゅあの味を守り育てるモノづくりの大黒柱として頑張っております。無口で頼れる、デモチョッと怖い?職人肌の工場長です。(とっても優しい一児のパパでも有ります。)

<吉田さんの味が出せない>

亜硝酸塩(発色剤)はハムを赤くキレイにする効果だけでなく、豚肉の嫌なにおいをとり、ハムらしい風味を付与する役割を果たします。亜硝酸塩を使わない、無添加ハムは普通、豚肉をボイルしたときに残るあのモワッとしたにおい(ウォームドオーバーフレーバー)を取ることが出来ません。しかし、様々な香辛料を使いこなすことで、ウォームドオーバーフレーバーを押さえ込むことも可能になりますが香辛料の使い方に対する深い知識と経験が必要です。

工場長の佐々木は当時思ったそうです。「吉田さんはスパイスや調味料の特性を熟知しきっていた。今の自分では真似しきれない。」これが結論でした。湘南ぴゅあの代表音成も悩みました。ソーセージと違ってハムは自然の力に任せる部分が多く職人の感と経験が大きく品質に影響します。「佐々木工場長にはもう少し勉強してもらおう。」苦渋の選択を行い、ハムの販売を中止しました。

その後、佐々木は暇を見ては何度もハムやベーコンの試作を繰り返しました。そして去年の10月新商品開発プロジェクト会議に「吉田さんをまだ超えてないけれど、このロースハムとベーコンなら、満足できるレベル。」と提案し、みんなが試食し充分な出来と判断しました。その後、どんな風にお客様に提案するのか、幾つのも議論が新商品開発プロジェク会議で重ねられました。

そして

<私達は、ブロックで皆様に提案することに決めました。>

私どもは中ヨークの癖のないうまい肉を使い、香辛料や調味を工夫し、10日間以上塩漬熟成し、炭火と桜を使った乾燥スモークをする、手間と時間をかけた私達の無添加ハムを味わっていただきたいと思っています。

あっさりとしたうまみ、しっとりした食感、桜でしか味わえない、やさしいスモークの風味、淡い桜色、絶対にスライスハムでは味わえないモノです。無添加ハムの味を損なう、スライスハムではなく、美味しいと思っていただけるブロックハムを提供したいと思っています。

<無添加ハムの弱点>

手間と時間をかけた私達の無添加ハムでも添加物に勝つことは困難です。スライスし真空パックしてしまうと水分が抜けてしまいパサパサの紙のような食感になってしまう。赤肉部分に光が当たる透明のパッケージは、さらに色を悪くし、風味も落ちてしまう。これが避けられない現実です。

ハム屋にとって添加物のすごさを思い知らされるのは、微生物を抑える力、ハムを美しくする効果、ハムとしての風味を作り出す力の全てを併せ持つ亜硝酸塩と、水分を抱き込みハムやソーセージにプリプリ感やシットリした瑞々しさをもたらし、さらに増量すら可能な結着剤と呼ばれるリン酸塩の2つ、これらが使われて初めてハムらしくなることです。

無添加のハムは、安全性と安心を引き換えに添加物の造るハムらしさに大きな弱点を最初から持っています。①微生物を抑える力が弱い。②ハムの風味や色を良くする力が弱い。③水分を抱き込む力が弱い。(食塩をたくさん入れればこの弱点はある程度防ぐことは可能ですが...)だからこれらを使わないハムは一昔前ハムとは呼んでもらえず、現在も無塩漬ハムと呼ばれます。何故そんなことになってしまうかは、また別の機会があればお話したいと思います。

 

 

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「湘南ぴゅあ」ホームページはこちら>> http://pureham.com/ 

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